10cc Session Works on CD re-issue

10CCの活動拠点、ストロベリー・スタジオで録音された作品に参加した作品から。
録音をしに来たアーティストに、バックの演奏を頼まれた(雇われた)こともありますし、
交遊のあったミュージシャンの録音に参加したセッションももちろんあります。
その作品の中から、CD化されたアルバムを少しずつずつ紹介していきます。
(2003/07/12)
Neil Sedaka : Sedaka's Back [1975]

Amazonジャパン US盤1409円

◆10CCの活動拠点、ストロベリー・スタジオでニール・セダカは2枚のアルバムを録音した。1971年発表「Solitaire」と、1973年発表「The Tra La Days Are Over」である。バックバンドも10CCが務めている(Solitaireではエリックはエンジニアに専念)。その2枚のアルバムからの曲が半分をしめる編集盤。

◆1950年代半ばにデビュー、「恋の片道切符」「おお!キャロル」などの数々のヒットを持つシンガー・ソングライターのニール・セダカ。不遇の時代に入った彼は、再起をかけてイギリス録音を行った。このころ本国アメリカでヒットに見放されていたビーチ・ボーイズが、なぜかヨーロッパでウケていたのと同様に、アメリカのスターを受け入れやすかったイギリスで一発当てようという戦略だったらしい。彼はエルトン・ジョンの助力もあり、1975年に「Laughter in the Rain」の全米1位ヒットでカムバックする。

◆10CCを名乗る前に出した変名プロジェクトのシングルを聴いてニールが気に入り、ご指名を受けたそうだ。スタジオ代ももらえるし、スターのご指名だし、大喜びでバックバンドをやったらしい(名前もクレジットされてる)。2枚目「Tra La Days Are Over 」録音時には、既に10CCとしてヒットを出していたが、前作のご縁で再びバックバンドを引き受けた。

◆「Laughter in the Rain」がアメリカでヒットした時に『それ、いまだ!』と出した編集盤がこちら。LPは12曲だったが、CD化に際し4曲ボーナス追加。キャプテン&テニールでヒットした「Love Will Keep Us Together」、カーペンターズが取り上げた「Solitaire」などの有名曲も入ってます。

trackstaken from

01. Standing on the Inside
02. That's When the Music Takes Me
03. Laughter in the Rain
04. Sad Eyes
05. Solitaire
06. Little Brother
07. Love Will Keep Us Together
08. Immigrant
09. Way I Am
10. Other Side of Me
11. Little Lovin'
12. Our Last Song Together
13. For the Good of the Cause
14. Endlessly
15. Love Ain't an Easy Thing
16. Alone in New York in the Rain
The Tra La Days Are Over
Solitaire
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Solitaire
The Tra La Days Are Over
The Tra La Days Are Over
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The Tra La Days Are Over
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The Tra La Days Are Over
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The Tra La Days Are Over


Justin Hayward - John Lodge : Blue Jays [1975]

Amazonジャパン US盤1409円

◆ムーディー・ブルースが活動休止、メンバーがソロ・プロジェクトに入った期間に、ジャスティン・ヘイワードとジョン・ロッジがコンビを組んで制作したアルバム。

◆アルバムは全英チャート4位の好成績で、気をよくして(?)もう1枚シングルが作られた。それがLP未収録曲の「Blue Guitar」で、ジャスティンと10CCの4人で録音されている。こちらも全英シングルチャート8位のヒット。CD化に際して、ボーナストラック扱いで11曲目に追加収録。この「Blue Guitar」だけがストロベリー・スタジオ録音で、エンジニアはエリック・スチュワート、プロデュースは10cc / Tony Clarkeとクレジットされている。シングル「Blue Guitar」のB面「When You Wake Up」(10曲目に収録)には、10CCは関わっていない。

◆ジャスティンとエリックは友達で「Dreadlock Holiday(トロピカル・ラブ)」の元ネタになった、ジャマイカ体験をした人としてもおなじみ。このアルバムでは、ムーディー・ブルース同様のクラシック風味で大仰、サウンド空間の広がりの大きい曲を演奏している。結構いいアルバムですよ。

◆CDボーナストラックですので、LPには入ってません。
trackstaken from

01. This Morning
02 .Remember Me, My Friend
03. My Brother
04. You
05. Nights Winters Years
06.Saved by the Music
07. I Dreamed Last Night
08. Who Are You Now
09. Maybe
10. When You Wake Up
11. Blue Guitar
CD bonus truck


Ramases : Space Hymns [1971]

廃盤。在庫限り

◆ストロベリー・スタジオ録音の中では、ニール・セダカと並んで有名なアルバム。全曲を10CCが演奏している(シタールを除く)。例によって、お客さん(ラマセス)にバックを頼まれての参加。

◆ラマセスについては諸説あるが、有名で面白いのが「エジプト王の生まれ変わりで、音楽で救済をしようとした男」説。一番つまんないのが本職は自動車セールスマンだったとする説(本当のことはわからない)。ラマセスと妻のセルのユニットで、2人がリードボーカルをとっている。1975年にセカンドアルバム「Glass Top Coffin」も発表しているが、こちらは10CCとの関係はない。

◆アコースティックなプログレ。お祈りっぽい曲調があったりして、とってもサイケ。1曲目の「Life Child」のソロでは、歪んだ激しいギターソロが聴けたりして、10CCの演奏能力の高さがわかって楽しい。日本盤は10CCが有名になった後の1977年に「宇宙聖歌」の題名で発売。ジャケットがロジャー・ディーンの筆によるもので、オリジナル盤は6面折り畳み変形ジャケなので、コレクターに大人気。6面全部開くと、教会の屋根を突き破って左のロケットが宇宙に旅立つ図になる。高いのでオリジナルLPは持ってません(^^;ゝ

◆CDは独Repartore盤が有名だが、現在廃盤。オーストラリア盤が出たらしいが未入手。でもGEMM検索でひっかかってくる。
tracks

01. Life Child
02. Hello Mister
03. And The Whole World
04. Quasar One
05. You're The Only One
06. Earth-People
07. Molecular Delusions
08. Balloon
09. Dying Swan Year 2000
10.Jesus Come Back
11.Journey To The Inside

Eric Stewart
Lol Creme
Kevin Godley
Graham Gouldman
Martin Raphael
Lead guitar and moog synthesizer
Lead guitar and moog synthesizer
Drums & flutes
Guitar & bass guitar
Sitar

そのうち続く
Copyright : Kaz & Akira 1998-2003