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これは音盤発掘に執念を燃やす男の、20年にわたる激闘の記録である?!

1. 最後の一枚
[1998/12/10]
久しぶりに「心待ち」にしていた盤が、イギリスから着いた。
このシングル盤である。
これを知っている人は、かなりのマニア。市販の文献では、
レコードコレクターズ1991年10月号(同８月号10cc/Ｇ＆Ｃ
特集の補足として掲載された)尾山昭裕氏の記事くらいしか
登場しない。ほかでは、やはり尾山氏が執筆している「City
Lights」くらいでしか紹介されていないと思う。

1983年、活動に終止符を打った「都市探検」からの３枚目の
シングルカット、しかもオランダのみで発売された「Food
For Thought(頭脳食)」のシングル。しかし問題なのはＢ面
「The Secret Life Of Henry」のほうである。
展示準備中


アルバム「都市探検」用に録音されながら、最終段階で落とされた曲で、そのため
カナダ盤ＬＰには、この曲が誤ってレーベルにプリントされているものがある。
結局、シングルＢ面としてオランダのみで陽の目を見たという曰く付きものだ。
(オランダ盤以外にも、フィリピン盤のパイレートは出ているが)。

ネット通販を初めて１年半。10ccとＧ＆Ｃ名義の音源は、驚くほどのスピードで
発掘に成功してきたのだが、最後に残ったのがこの１枚。イギリス盤はまだしも、
敵はオランダ盤。どこを探したら出てくるのか？　さんざん頭を悩ませていたら…
「あら、あったよ」。

先日作った「Everything You've Wanted To Know About!!!」のリンク作動確認中、
Vinyl Tap Recordをのぞいたら、リストにちょこんと載っていた。
お値段10ポンド(当日換算2040円)。躊躇することなくオーダーした。
翌日「在庫ＯＫ」の確認メールが来るまでが、とても長く感じられたが…。

これで一応、10ccとゴドレー＆クリーム名義の公式音源は、すべてそろった。
とはいえ、既にピーター・コワップのシングル(グレアム関連録音)が、イギリスで
出荷を待ってるし、マインドベンダーズをはじめ1960年代の録音はまだ手つかずだ。
結局はこれも通過点の１つ。
とはいえ、やはり満足感にひたった一夜である。

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